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空蝉~ウツセミ~
第4章 激甘?
彼は、言葉で伝えないと何もしてくれない。

デートの時も…


「ねぇ… 手を繋いでもいい?」


少し前を歩いていた彼は足を止め振り返る。


「なんで?」

彼は直ぐに許可してはくれない。


「貴方に触れたいから…」


理由を告げると 彼から指を絡める様に手を握ってくれる。


大きくて暖かい手から温もりを分けて貰うと頬が自然と緩む。


食事とショッピングを楽しんで彼のアパートへ…


部屋に入ると彼が訊ねる。



「何処に座る?」



「貴方の傍がいい」


座る場所はいつも同じ。

二人掛のソファ…


「どうして傍がいいの?」


「キス…したいから」

恥ずかしいけど…
言葉にしないと 彼は応えてくれない。


「キスだけ?」


「エッチも…」


「エッチも 何?」


「したい…」


「どんな風に?」


今日の彼は 特に意地悪っ


どんな風に?いつも聞かないのに…


真っ赤になって俯いていると 彼に促される様にソファに腰を下ろした。


「今日は 君のして欲しいと思う事をしてあげるからね」


耳元で囁かれて 身体の熱が一気に上がっていくのがわかった。



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