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愛と犠牲の果て~人妻を堕とす愛人契約~
第28章 晒された交わりの証
鬼頭の後を追うように隣室へ足を踏み入れた瞬間、雄一を待ち受けていたのは、意外にも静謐な空間だった。
予想していた濃厚な情事の気配は、開け放たれた窓から入り込む初夏の風によって、不思議なほどに拭い去られている。そこにあるのはただ、昼下がりの穏やかで清潔な空気だけだった。
部屋の奥、夜具が二つ並んでいたはずの寝所は襖で固く閉ざされ、その手前の居間には、愛おしい妻、澪が静かに座っていた。
「……っ、澪……」
思わず漏れた雄一の声に、澪は視線を落としたまま微かに肩を震わせた。 彼女もまた浴衣に着替え直していたが、その姿は雄一の胸を、激しい悔恨と劣情で同時にかき乱した。普段から薄化粧しかしない彼女だが、今はそのわずかな彩りさえも完全に失われ、完全に「素」の顔を晒している。
入念に洗い流されたはずのその素顔は、しかし、どこか上気したような熱を帯び、耳たぶや首筋には、激しい律動に晒され続けた結果であろう、痛々しいほどの赤みが斑に残っている。キスの痕跡こそないものの、男の無骨な指に強く掴まれたであろう手首の指跡や、乱れたままの濡れた髪が、八時間もの間、彼女がどんな目に遭っていたのかを雄一に嫌というほど想起させた。
鬼頭は、それが当然の権利であるかのように、澪のすぐ隣にどっかりと腰を下ろした。そして、戸惑う雄一を顎で示し、昨夜と同じように二人の正面に座るよう促した。
「座れ。隠し事は性分ではないのでな」
鬼頭は、歪な笑みを口元に浮かべたまま、自らの背後にある襖に手をかけた。そこは、先ほどまで澪が犯され続けていたはずの「現場」だ。鬼頭の意図を察した澪が、弾かれたように顔を上げ、夫の前で初めて悲鳴のような声を上げた。
「……っ、やめて! 鬼頭さん、お願い……! 雄一さんに、そんな……見せないで……っ!」
必死に鬼頭の腕に縋り付こうとする澪だったが、鬼頭はその細い腕を無造作に振り払い、残酷な笑みを深くした。
「いいじゃないか。お前の主人が、昨夜お前がどれだけ私の下で鳴いていたか、その証拠を見たいと言っているぞ」
「違う……っ、雄一さん、見ないで! お願い、見ないで……!」
澪の悲痛な叫びを無視し、鬼頭は静かに襖を引いた。
予想していた濃厚な情事の気配は、開け放たれた窓から入り込む初夏の風によって、不思議なほどに拭い去られている。そこにあるのはただ、昼下がりの穏やかで清潔な空気だけだった。
部屋の奥、夜具が二つ並んでいたはずの寝所は襖で固く閉ざされ、その手前の居間には、愛おしい妻、澪が静かに座っていた。
「……っ、澪……」
思わず漏れた雄一の声に、澪は視線を落としたまま微かに肩を震わせた。 彼女もまた浴衣に着替え直していたが、その姿は雄一の胸を、激しい悔恨と劣情で同時にかき乱した。普段から薄化粧しかしない彼女だが、今はそのわずかな彩りさえも完全に失われ、完全に「素」の顔を晒している。
入念に洗い流されたはずのその素顔は、しかし、どこか上気したような熱を帯び、耳たぶや首筋には、激しい律動に晒され続けた結果であろう、痛々しいほどの赤みが斑に残っている。キスの痕跡こそないものの、男の無骨な指に強く掴まれたであろう手首の指跡や、乱れたままの濡れた髪が、八時間もの間、彼女がどんな目に遭っていたのかを雄一に嫌というほど想起させた。
鬼頭は、それが当然の権利であるかのように、澪のすぐ隣にどっかりと腰を下ろした。そして、戸惑う雄一を顎で示し、昨夜と同じように二人の正面に座るよう促した。
「座れ。隠し事は性分ではないのでな」
鬼頭は、歪な笑みを口元に浮かべたまま、自らの背後にある襖に手をかけた。そこは、先ほどまで澪が犯され続けていたはずの「現場」だ。鬼頭の意図を察した澪が、弾かれたように顔を上げ、夫の前で初めて悲鳴のような声を上げた。
「……っ、やめて! 鬼頭さん、お願い……! 雄一さんに、そんな……見せないで……っ!」
必死に鬼頭の腕に縋り付こうとする澪だったが、鬼頭はその細い腕を無造作に振り払い、残酷な笑みを深くした。
「いいじゃないか。お前の主人が、昨夜お前がどれだけ私の下で鳴いていたか、その証拠を見たいと言っているぞ」
「違う……っ、雄一さん、見ないで! お願い、見ないで……!」
澪の悲痛な叫びを無視し、鬼頭は静かに襖を引いた。

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