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キモおじ ~もう一つのエロ本を拾っただけなのに~
第6章 《絶望の種明かし》
優香の呼吸が止まった。
離婚届。今朝。言葉の意味が、頭の中でうまく処理できない。
「実はね、お父さんとはもう一年も前から、離婚の話が進んでいたのよ。あの人、外に女を作っていたの。優香も知らなかったでしょう?」
「嘘、だ……だって、お父さんとお母さん、普通に……」
「仮面夫婦よ。優香が高校を卒業して、無事に大学へ進学するまでは波風を立てないようにって、二人で黙って生活していただけ。だから……お母さんも今日、優香の卒業と一緒に、『お父さんの妻』を卒業したの」
香代子はふわりと笑い、聡の方を見上げた。
「慰謝料も財産の半分も、あなたの親権も、全部お母さんがもらうことになっていたけれど……もう、あんな男のお金なんて必要ないわ。ね、聡さん?」
「あぁ。香代子と優香ちゃんが一生遊んで暮らせるくらいのお金は、腐るほどあるからね」
聡が静かに頷く。
「聡さんはね、このシルバー・レジデンスのオーナーの息子さんで、ご自身も投資家として大成功していらっしゃるの。だから、お金の心配はしなくていいのよ」
香代子の言葉が、冷たい刃となって優香の心臓を容赦なく滅多刺しにしていく。
冴えない管理人のおじさんだと思っていた。でも、違った。
彼は圧倒的な財力と、母の心身をここまで完全に狂わせてしまうほどの底知れぬ力を持った、決して逆らうことのできない恐ろしい男だったのだ。
「お母さん、近いうちにこの905号室で生活するつもり。聡さんの妻としてね。……だから優香も、そのうち『滝本優香』になるのよ」
「あ……あぁ……っ」
離婚届。今朝。言葉の意味が、頭の中でうまく処理できない。
「実はね、お父さんとはもう一年も前から、離婚の話が進んでいたのよ。あの人、外に女を作っていたの。優香も知らなかったでしょう?」
「嘘、だ……だって、お父さんとお母さん、普通に……」
「仮面夫婦よ。優香が高校を卒業して、無事に大学へ進学するまでは波風を立てないようにって、二人で黙って生活していただけ。だから……お母さんも今日、優香の卒業と一緒に、『お父さんの妻』を卒業したの」
香代子はふわりと笑い、聡の方を見上げた。
「慰謝料も財産の半分も、あなたの親権も、全部お母さんがもらうことになっていたけれど……もう、あんな男のお金なんて必要ないわ。ね、聡さん?」
「あぁ。香代子と優香ちゃんが一生遊んで暮らせるくらいのお金は、腐るほどあるからね」
聡が静かに頷く。
「聡さんはね、このシルバー・レジデンスのオーナーの息子さんで、ご自身も投資家として大成功していらっしゃるの。だから、お金の心配はしなくていいのよ」
香代子の言葉が、冷たい刃となって優香の心臓を容赦なく滅多刺しにしていく。
冴えない管理人のおじさんだと思っていた。でも、違った。
彼は圧倒的な財力と、母の心身をここまで完全に狂わせてしまうほどの底知れぬ力を持った、決して逆らうことのできない恐ろしい男だったのだ。
「お母さん、近いうちにこの905号室で生活するつもり。聡さんの妻としてね。……だから優香も、そのうち『滝本優香』になるのよ」
「あ……あぁ……っ」

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