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影を背負った愛~足りない愛を、君に
第15章 会社で疼く恋~平日の秘密の距離/月曜日~
昼食会終了後 13時10分頃

企画部のメンバー全員で会議室の片付けを終えた後、
彩香は小田さんと一緒に給湯室へ向かった。

しかし、給湯室に入った直後、小田さんの携帯が鳴った。

「ごめんなさい中山さん! 取引先から急ぎの電話きてしまいまして……!
本当に悪いのですが、先に戻りますね!」

「大丈夫です、行ってください!」

小田さんが慌てて去った後、彩香は大きなシンクの前に一人で立った。

(……こんな量……。とほほ。でも仕方ないわね)

彩香はため息をつきながら、使い捨ての薄いプラスチックエプロンを腰に付けた。

オフホワイトのブラウスとジーパンにプラスチックエプロンという姿で、
お湯を出し、スポンジに洗剤を付けて皿を洗い始めた。

背中を少し丸めて、真面目にコツコツと洗っている姿は、とても健気で可愛らしかった。




——そんな彩香を、給湯室の少し離れた位置から大内健治が静かに見つめていた。

(……あの時の朝を思い出すな)

初夜の次の朝、彩香が一生懸命に作ってくれた朝食の後、
一人でキッチンに立って皿を洗っていた姿。

照れくさそうに「健治さんは座ってて」と言いながら、懸命に洗っていた後ろ姿。

(……同棲したら、毎朝あんな光景が見られるのか。
結婚したら……彩香が俺の妻として、毎日こうして家事をしているところを……)


健治さんの胸に、温かい想像と強い独占欲が静かに広がった。

彼はゆっくりと、しかし確実に彩香の方へ歩み寄っていった。

彩香は最初、集中して皿を洗っていたため気づかなかったが、
徐々に近づく気配を感じ取り、肩がびくりと震えた。


(……え……後ろに……誰か……?)

振り返るまでもなく、誰なのかわかった。健治さんだ。
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