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影を背負った愛~足りない愛を、君に
第15章 会社で疼く恋~平日の秘密の距離/月曜日~
「……健治さん……」

彩香が小さく名前を呼ぶと、健治さんはさらに優しく力を込めて彼女を抱きしめた。
片手で彩香のお腹の辺りをそっと撫でながら、もう片方の手で優しく頭を撫でる。

「土曜日……お前の家に行くの、本当に楽しみにしてるぞ」

低く温かい声で囁きながら、健治さんは彩香の髪を優しく指で梳いた。

「彩香の部屋が見られるのも嬉しいけど……
何より、お前と二人きりでゆっくり過ごせるのが一番だ」

彩香は後ろから抱きしめられながら、幸せと恥ずかしさで目尻が熱くなった。

「……私も……すごく楽しみです。でも、部屋が……趣味だらけで恥ずかしいんです……」

「それも全部、彩香だろ?隠さなくていい。お前の全部を見たいと思ってる」

健治さんはそう言いながら、彩香の体を少しだけ回転させ、横顔を覗き込んだ。



そして優しく微笑み、口ひげの付いた顔を近づけて



——ちゅっ……


彩香の赤くなった頰に、優しいキスを落とした。

彩香の目が大きく見開かれ、すぐに恥ずかしさでぎゅっと閉じられる。

「……っ! 健治さん……」

「可愛いな、彩香」

健治さんは満足そうに低く笑い、再び彩香を後ろから優しく抱きしめた。

頭を自分の胸に預けるようにしながら、耳元で甘く囁く。

「土曜日まで我慢だ。……でも、こうして少しでも触れられて嬉しいぞ」

彩香は健治さんの広い胸に背中を預け、恥ずかしさで声にならない吐息を漏らした。

(……健治さんの匂い……温もり……
会社なのに、こんなに甘やかしてくれる……
私、ますます健治さんのことが好きになってる……)

「……私も……嬉しいです。健治さんに、こうして触れてもらえるの……」

二人は給湯室の静かな空間で、短いけれど甘く優しい時間を共有した。

健治さんは名残惜しそうに彩香の腰から手を離す前に、もう一度優しく頭を撫で、囁いた。

「また後でな。……無理するなよ」

彩香は頰を赤らめたまま、小さく頷いた。

「……はい。健治さんも……お仕事頑張ってください」
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