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影を背負った愛~足りない愛を、君に
第6章 彼女の闇と、彼の影~甘い余韻の後で疼く古傷~
独身時代、20年以上前——俺は傲慢で、最低な男だった。

バーでは毎週のように女を口説き、前職では取引先、
社内の後輩、同僚、先輩。知り合い。
趣味のつながりで知り合った子まで。
キャピキャピした子も、真面目な子も、クールな子も。
ちょっと可愛ければちょっと美人なら手を出していた。

勢いと傲慢さだけで生きていた。

最悪な男だった。神様はそんな俺を許さなかったのだろう。

婚約まで考えていた本命の彼女がいたのに、
遊びで付き合っていた職場の後輩・香織を妊娠させてしまった。

香織の泣き声、彼女の両親からの激しい怒り、
自身の両親からの説教、そして久しぶりに父親に殴られた痛み

——すべてが今でも鮮明に思い出される。
本命の彼女が激しく泣き叫んだ顔も忘れられない。

「他の女と遊ぶなんて酷い……!
私はこんなに愛していたのに……!」

本当に取り返しのつかないことをした。

後悔の念に駆られ、詫びのメールを送り、手切れ金を渡し、
責任を取ろうと決心し香織と結婚した。

その後、香織の提案で名古屋から横浜へ引っ越した。

そこで息子の貴が生まれ、抱いた瞬間、
初めて「この子のためなら何でもしよう」と思った。

しかし香織との溝は埋まらなかった。
性格の不一致、教育方針の違い。
些細なことで喧嘩を繰り返し、貴が中学2年生の時に協議離婚した。

今でも月に2回、貴とキャッチボールをして、養育費は欠かさず払っている。

前妻の前原香織は現在40歳、
税理士としてしっかりやっていると聞いている。

そして、離婚後も、恋愛など忘れたつもりで仕事一筋で生きてきた。
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