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影を背負った愛~足りない愛を、君に
第6章 彼女の闇と、彼の影~甘い余韻の後で疼く古傷~
大内健治は昨夜のあの後も、ベランダでタバコを何本も吸いながら、
過去の過ちと彩香のことを考え続け、結局3時を過ぎても眠れなかった。

翌朝、午前7時。まだ薄暗い部屋の中で目が覚めると、健治は重い身体を起こした。

洗面所で顔を洗い、鏡に映る自分を見た。

深く刻まれた皺と、きちんと整えた口ひげ。

47歳の渋い寝不足な顔が、朝の光に浮かび上がる。

(……走って、頭を空っぽにしよう)

胸のざわつきを振り払うように、
いつもの習慣である週2回のランニングへ向かう準備を始めた。

目的の公園まで約4kmのコース。

Tシャツに短パン、ランニングシューズを履き、スマホをアームバンドに固定してから、
玄関を出る前に彩香へメッセージを送った。

外はまだ肌寒い朝の空気だった。

健治は軽くストレッチを済ませると、ゆっくりペースで走り始めた。

走りながらも、頭の中は彩香のことでいっぱいだった。

純粋すぎる彼女の笑顔、俺の胸にすり寄ってくる仕草、
昨夜思い悩んだ最悪な自分の過去——。
息が上がるにつれ、足の音と一緒に心の声が響く。

(彩香は俺を父親のように慕ってくれている。
それが嬉しいと同時に、怖い……。
過去の自分の傲慢さと最低さを知ってしまったら、
あの子を傷つけることになる)

汗が額を伝い、Tシャツが徐々に濡れていく。

ペースを上げ、朝日が照らす坂道を上り、公園の入り口に入り周回コースに入ると、
健治は歯を食いしばって全力で走った。

過去の後悔も、自己嫌悪も、すべて汗と一緒に吐き出そうとするように。
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