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影を背負った愛~足りない愛を、君に
第9章 朝の深吻と、ピンクに疼く水曜日

水曜日
 
朝5時半 早めにセットしたアラームが鳴り響き、
彩香は自ら目を覚ました。

今日は8時半より前に出勤して、
昨日の高浜さんからの依頼を片付けようと決めていた。

ベッドから起き上がり、
簡単な朝食(ヨーグルトとトースト)を済ませ、洗面所へ向かう。

身支度を整えながら、ふとスマホを手に取った。
通知画面に、大内さんからの未読メッセージが残っている。

健治さん(昨日23時8分):
明日、俺は管理者会議と社外会議でほとんど一日中不在になる。
彩香に会えないのが少し寂しいけど、ちゃんと仕事頑張るよ。
彩香も無理せず、いつも通り頑張れ。
おやすみ。愛してる。

彩香は画面を見て、頰が一気に熱くなった。

「……もう、朝からこんな……」


恥ずかしさでスマホを胸にぎゅっと抱きしめ、
しばらく迷った後、素直に返信しようとして指が止まる。


結局、恥ずかしさが勝ち、
可愛いウサギの「おはようございます」「がんばりますスタンプ」
(頰を赤らめて照れているやつ)を送った。

彩香:
[スタンプ]

送信した後、彩香は両手で顔を覆った。
「やだ……スタンプで誤魔化しちゃった……」

-------------------

その後、最寄りの駅に電車に乗り、

朝の満員電車に揺られること約10分。
勤務地近くの駅である横浜駅に着いたのは8時2分だった。

彩香はスマホで時間を確認し、ふと思い出した。

(……そういえば、片思いしていた頃にスマホにメモしてた……
健治さんの大体の出勤時間、8時10~15分くらいだって……)


その記憶が蘇った瞬間、彩香の顔色が変わった。


(……まずい! 2人きりで鉢合わせしたら……!
…2人っきりで今はまだ会いたくない!恥ずかしいもん……!)


赤らめた顔で慌てて駅から会社ビルへ急いだ。
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