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影を背負った愛~足りない愛を、君に
第9章 朝の深吻と、ピンクに疼く水曜日
夜 22時15分

彩香がベッドで今日一日の疲れを癒やそうと横になっていると、スマホが振動した。

健治さん:
お疲れ様、彩香。
今日は一日中会議と外出で、ほとんど会社にいなかったな。
……朝のエレベーター、急に意地悪してごめん。
でも、彩香の慌ててる顔が可愛くて、つい我慢できなかった。
体調はどうだ? 無理はしてないか?彩香は画面を見て、すぐに顔を真っ赤にした。

(……やだ……朝のことをちゃんと覚えてる……
しかも「可愛い」って……もう、恥ずかしい……)

彼女は布団の中で体を丸め、枕に顔を埋めた。耳まで熱くなり、足の指がもぞもぞ動く。
避妊ピルを飲んでいること、
そして今日から始まった消退出血のことは、まだ健治さんに言えずにいた。

(……もし出血のことを話したら、健治さんに嫌われたらどうしよう……
「重い」「面倒くさい」って思われたら……)

彩香は胸の奥がざわつくのを感じながらも、震える指で返信を打ち始めた。
素直で純粋な彼女は、隠し事をすることが苦手だったが、今回はどうしても言えなかった。

彩香:
お疲れ様です、健治さん( ; ω ; )
今日もお仕事お疲れ様でした……(_´Д`)ノ~~
朝のエレベーターのことは……本当にびっくりしました(>ω<*)♡
急にそんなキスされたら、心臓が止まるかと思いました……(*ノωノ)
恥ずかしくて、午前中ずっとドキドキして仕事に集中できませんでした(´・ω・`)

健治さん:
そうか。悪いな。
でも、彩香の照れた顔が可愛くて、朝から一日中思い出してたよ。
体調は大丈夫か? なんか元気なさそうに見えたけど。



彩香はメッセージを読んで胸がきゅんっと締め付けられた。
出血のことはまだ言えず、代わりに少しだけ本音を混ぜて返した。



彩香:
大丈夫です……少し疲れてるだけです( っ゚、。)っパタッ
健治さんに会えない一日だったけど、ちゃんと仕事頑張りました(`・ω・´)V
明日も頑張りますね。おやすみなさい……zzz(´-ω⊂゛)

送信した後、彩香はスマホを抱きしめて布団に潜り込んだ。


(……出血のこと、言えなかった……
土曜日までに止まればいいけど……もし止まらなかったら、どうしよう……
健治さんに嫌われたくない……)


彩香は複雑な気持ちを抱えたまま、目を閉じた。

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