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微笑みの悪女
第4章 粛正と言う名の……。
地方にある繊維工場の女工であったチェ・ソウン。
そのチェ・ソウンにはもう一つの顔もあった。
それは反政府組織、真KC の末端組織真KC解放戦線。
そこの末端のメンバーというがチェ・ソウンのもう一つの顔であった。
だがこの真KC解放戦線。
勇ましいのは名前だけで武力を使う行動とは無縁。
主な行動は地方の農村の人々に敵国文化を教え、我が故国が如何に文化的に遅れを取っているかを啓蒙する事であった。
もちろん殆どの同志はその活動こそが自分達のベストと信じていた。
だがイ・ドンソクは違った。
文化的啓蒙だけで故国は変えれない。
そういった考えの下、若く血気盛んな者を集めて。
軍事教練を持って徹底的鍛えていったのだ。
チェ・ソウンもまたそうやって鍛えられた若者の一人であった。
だが一口に武力行使と言っても現実はそんなに甘くない。
仕様する火器の準備もままならないまま。
もちろん、目標とする作戦もなく。
教練はただ己を鍛える教練だけになっていった。
イ・ドンソクのヒリヒリするような熱も少しづつその温度を失っていった。
そんな事も有り。
いつしかイ・ドンソクとも真KC解放戦線とも距離を置き初めていたチェ・ソウン。
それから暫くしての今回の事であった。

イ・ドンソクに何とか連絡を。
いや、それは無理だろう。
仮に連絡が取れても今のイ・ドンソクに何が出来るのか?
それよりも。
私のそういった過去を知ってミジョンは私に接触してきた?
そんな気も一瞬浮かぶが。
それは己を買い被り過ぎだ。
チェ・ソウン個人にしてみても、女性としては腕にはそれなり自信はある。
だがミジョンの周りにはもっと腕の立つ女性はゴロゴロしているだろう。
真KC解放戦線にしてみても、これが上部組織、真KCを含めた形で考えても。
キム一族の脅威になっているとはとても思えない。
だとしたら、何故自分が。
チェ・ソウンの思考は完全に脳内の迷路に入り込む。
その出口の鍵を握るのはミジョン。
それなら。
とことんミジョンと共に……。
改めて腹を括ったチェ・ソウンだった。

ホテルに着いた車列。
例のミジョンの行列が始まる。
その状況に早くも適応を見せ始めるチェ・ソウン。
ミジョンの斜め後方につき。
ミジョンと同様に堂々とした振る舞いでカツカツと歩みを進めるのだった。
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