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あなたの一番になりたいのに
第2章 【誰よりも愛しているのに】
「あの、1つ、お聞きしても良いですか?」
「…はい」
「お名前が知りたいです……あっ、僕はこういう者でして」
慌てて名刺を出されたので受け取る
え?◯◯コーポレーションって確か、
次の商談相手だって言ってなかった?
契約が成立すれば事業拡大も夢じゃないって
「申し遅れました」と自分も名刺を渡した
「香月…美桜さん、素敵なお名前ですね」
「ありがとうございます、本日は白石とのアポイントメントでお間違いないでしょうか?」
「は、はい、でもちょっと早めに着いちゃいまして」
「すぐ白石に取り次ぎ致します、少々お待ちください」
その場でカンナさんにチャットで知らせる
折り返し電話が掛かってきて出迎えてくれるようだ
エレベーターホールまで案内する
「素敵な会社ですね、あなたのような人材が居らして」
待っている間、お褒めの言葉を頂戴して嬉しく思う
謙遜するも
「白石あっての会社です、今後ともどうぞご贔屓に」
とカンナさんがいかに凄い人なのかを
さり気なくアピール
そこにベストなタイミングで現れたカンナさん
サツキさんと共に快く出迎えている
必ず成功させたい相手なんだと聞いていた
カンナさん、頑張って!と心の中でエールを送る
エレベーターに乗り込み、私は外で見送る際
「香月さんは乗らないんですか?」と聞かれた
彼が私の名前を知っていた事に関して
一瞬驚いた表情を見せたカンナさん
でも説明は後
「はい、行ってらっしゃいませ」と扉が
閉まるまでお辞儀した
この出逢いが今後、私たちを大きく揺るがす
なんて誰が予想出来ただろう
「めっちゃ褒めてたんだけど、ミオの事」
帰って来るなり不貞腐れていたカンナさん
ハグしてあげたら肩に頭乗せてきて
「疲れた…」と甘えてくる
お疲れ様でした、よく頑張りました
商談はまずまずといった感じで
前に進んでいるそうだ
「でも引っかかるんだよなぁ〜ミオの事やたら聞いてくる」
そうなんだ、一部始終、事の発端を説明した

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