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あなたの一番になりたいのに
第2章 【誰よりも愛しているのに】
ツンと頭を小突かれた
「コラ、これ以上煽らないの」って
煽ったつもりは1ミリもない
でもカンナさん曰く
私はいつもそんな顔をするそうで……
頬にキスされて
「この小悪魔め」と抱き寄せられる
カンナさんにこんな事言わせるのは
私だけの特権?
最近の社長は表情が更に柔らかくなったと
社員一同思っているそうだ
キリッとした後、ふにゃっとなるみたい
社内に私が居ない日は鬼のように仕事を進めて
居る日は隙あればちょっかい出してくるもんね
「香月さんを見る目が違う」とかも言われて
これはカミングアウトして良かったのだろうか?
締めるとこは締める人だから心配無用だけど
確かによく目が合うもんなぁ〜
監視されてる?
「ミオ、今日店舗回りじゃなかった?」
急にカンナさんにそう言われて慌てて
スケジュール確認する
「え?あの、今日は違いますけど」
「いや、行った方が良い」
「えっと……何かありましたか?」
「絶対行った方が良い、いや、行って」
このやり取りを皆も見ていて不思議そう
私自身も頭の中が「?」だらけだ
何故、今日に限ってそんな事を言うのか
行けと言われれば行きますけども
渋々納得してスケジュール調整に入る
でもすぐにその謎は解けた
「こんにちは!」と元気良く来社したのは
◯◯コーポレーションの社長、進藤さん
皆がピンときた
引きつり笑いで「どうも」と挨拶してる
カンナさんは頭を抱えてしまった
私の元へ来そうな進藤さんを止める
「さぁ、打ち合わせ始めましょう、ご案内します」
「えっと……はい、宜しくお願いします」
サツキさんも隣について強制連行
最後にカンナさんはこっちを振り向いて
「ミオ、気を付けて行って来てね」とウィンク
ロボットのようにぎこちなく頷いた
立ち去った後に周りもクスクス笑う
そりゃ気付くよね、あんなあからさまな態度
カンナさんは急遽入った打ち合わせに
慌てて私を遠ざけようとした
社長自ら会わせまいと奮闘したようだ
「社長可愛い」とか言われてますよ
冷やかされる私は地獄なんですけど

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