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あなたの一番になりたいのに
第3章 【あなただけで良いのに】
前ならもっと着けられてた気がするけど
今日は2ヶ所だけ
「言っておくけどミオより大事なものなんてないから、仕事に支障が出るとか一切関係ない、ちゃんと断ってきて」
「……はい」
独占欲の半端ない彼女の前では一生抗えない
そんな気がした朝だった
私が休んでた間に中途採用された男の子が居る
時々一緒に仕事をする間柄だけど
よく気が利くし、丁寧な子だなって印象
歳は一つ下だったかな
だから弟みたいな感じがして勝手に親近感を抱いてた
荷物を抱えドアの前
困っていたから声をかけた
「あ、此処の鍵、ちょっとコツがあるんだよ」
「すみません」
「良いの良いの、私も最初は手こずってたから」
鍵の開け方のコツをレクチャーして
開いたら「ほらね」と笑った
ドアを支えて一緒に中に入る
大きな段ボールを抱えた彼は頭を下げるも
同時に箱の中身が出て来そうになり
咄嗟に私もそれを支えた
「わわっ」
「わっ…すみません!」
どうにか落とさずには済んで笑い合った
一緒に運び整理していると
ドア付近から咳払いが聞こえてきた
振り向くと彼女がドアにもたれて立っている
「社長っ!」と先に驚いたのは男の子の方
そっか、彼から見たら社長だよね
私から見ても今は社長なわけだけど
「香月さん、打ち合わせ同席してもらえる?」
「あ、はい」
男の子に後は任せて一緒に部屋を出る
パソコンを手に持ちエレベーターへ
彼女も私を待っていた
異様な空気の中、会議室へ向かうも……
2人きりになれば耳元で
「また牽制しないとね」って言うの
え?男なら誰しもそうなの?
「ないない、有り得ないです」と説明しても
壁ドンされて腰に回った手で引き寄せられる
「ん?急にこうやって押し倒されたりでもしたらどうするの?私の力でも押し返せないのにどうやって自分守るの?」
「それは………」
あなただから抵抗しないだけであって

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