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あなたの一番になりたいのに
第3章 【あなただけで良いのに】
ムッスゥ~と不貞腐れてる様子なのは見てわかる
大変ご立腹な彼女にちゃんと報告した私を
誰か褒めて……
サツキさんもそんな彼女に溜め息ついてる
「式典の日、片時も私から離れないで」
「は、はい……え?」
「その日に何かアクション起こす気でしょ、絶対指一本触れさせない」
これにはサツキさんも呆れて
「カンナの独占欲に右に出る者は居ないわ」と……
そうですよね、でもこれは私の所為
プロジェクトが成功して祝賀会ともなるであろう
式典の日に、一体何があるというのか
「……仕事戻ります」
契約が成立して、ビジネスパートナーとなり
大きなプロジェクトがスタートしている
互いにとってwin-winな関係であると言える
だからこそプライベートな事で今の関係が
崩れるような事があってはならない
ほかの取引先との会食があるようでその夜は
遅くに帰宅した
酷く泥酔してサツキさんに支えられながらで
私も慌てて出迎える
「今日は止めても聞かなくて、ごめん、飲み過ぎてる」
「わかりました、送ってくださりありがとうございます」
サツキさんが帰った後、
玄関で座って眠る彼女を起こす
こんなに酔って帰って来るのは初めてだ
以前はこんな事あったのかな?
「起きてください、カンナさん」
「ん……」
「こんなところで寝たら風邪ひきますよ?」
「………」
「何で今日、そんなに飲んだんですか?」
「……ミオは私のなのに」
「はい、そうですよ」
「でも私いつも重いから……サツキに怒られた」
「クスッ…そうだったんですね」
「ミオに嫌われたらどうしよう」
「嫌いませんよ」
「嫌いだったから忘れちゃったんだ、私の事」
垂れ下がる前髪に触れようとしてフリーズする
そんな風に思ってたんだ……
「何で忘れちゃったの……ミオ」
前髪をクシャっと握り、項垂れながら
肩を震わせ泣き出したカンナさん
初めて見る泣き顔に戸惑いを隠せない
心が痛い……つられ泣きしそう

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