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あなたの一番になりたいのに
第3章 【あなただけで良いのに】
隣に立って小さな声で
「すみません、少しだけ話を合わせてください」
と言われた
「だから僕の事は気にしなくて良いよ、まだ絶賛アプローチ中だけど、ちゃんと心に決めた人だから安心して?」
「わかったわかった、ミオさん、少々頼りない男かも知れませんが是非あなたがお嫁に来てくれる日を心待ちにしてますよ」
「あ……はぁ……はい」
目が泳いで勘付かれたかも知れないが
今の私にはこれが精一杯だった
「この手の話をずっと避けられていたものですから、心に決めた人が居るなら早めに紹介しろって言ってたんですよ、さっきまでは嘘だろうと思ってたがあなたを紹介されてホッとしました、大事にするんだぞ、秀孝」
「わかってるよ」
お母様とも目が合って優しく微笑んでくださり
つられて微笑む
「では私たちはこれで」と
ご夫婦揃って他の来賓者へ挨拶に回る
わからないように背を向けて
「ごめんね」と謝罪される
何となく察しがついた
それは大体が合っていて
やはりお見合いを勧められているそうだ
本当にそんな世界が存在するんだ、と思った
「でも、あの、カンナさんが勘違いすると嫌なので報告だけさせてください」
「ふぅー、羨ましいな、そういう関係」
「え?」
「それほどまで相手を思いやれる人ってなかなか居ないよね」
「そう、なんですかね」
「彼女が羨ましい、もっと早く、彼女より早くあなたと出逢いたかった」
「それは……遅かれ早かれ結果は同じだと思いますよ?」
「え?彼女の事が好きになるって事?」
「はい」
「うわ〜容赦ないよね」
「んふふ、はい」
進藤さんに挨拶しに回ってきてくれた方々
その度に乾杯して一口ずつ飲んでいたので
程よく酔いが回り始めている
途中でお水に差し替えた
代表挨拶の時はキリッとして上手に挨拶出来ていた
進藤さんが終わって、次はカンナさんの番
壇上して姿を見せると盛大な拍手がわき起こった
たくさんのフラッシュが焚かれてる

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