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想いあふれて
第4章 遠い波音、溶け合う吐息
りつかは目を閉じて
その蜜のような甘ったるく体にまとわりつく快楽に浸った。

冷たい海風が二人の熱い肌の温度を拭い去るように吹きぬけるが、
触れ合う肌のあたたかな感触は、岸壁を這いあがって襲ってくる海風ですら、奪えない。

「りつか・・・いくよ」

耳元に信忠の熱い吐息が触れた。

そのとたんにりつかの体の芯にも、
駆け上がるように快楽がほとばしり、
全身を震わせ始めた。

信忠がりつかの腰から離れ、
抜け出た瞬間。

「わたしも」

言葉が零れると同時に、
激しい痙攣が起きた。

ヒクヒクと波打つりつかのお腹に、
信忠のほとばしりが放たれる。
温かな白いぬめりが、
りつかのやわらかな腹の肌の上に零れ落ちた。


終わりのない波音を背に、信忠と二階の寝室に上がった。

二人で熱いシャワーを浴びて、ベッドに入る。何も言わずに抱き合って目を閉じた。

波音がだんだん、遠くなっていく。

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