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二重の指輪、ひとつの欲望
第32章 艶(終)
彼の硬く太い肉棒が、充血し卑猥な形になった襞の奥穴へと入ってきた。

「ああああああ、もう、だめ、だめえ、いいい・・Iくん・・すごい」。

膣肉をはぎ取るように、ペニスの括れが陰部の入り口から奥までを攻めてくる。中の粘膜がペニスにぴったりと張り付き、吸い付くようにくわえ込む。

「あぁぁぁぁすごい…あ、いく、もう、いっちゃう、いく、いいい、いぐ~」

下腹部が熱くギュッと締め付けらるような感覚とともに、頭の中が真っ白になった。

「あぁ、俺も。イクっ、うっつ、出すぞ、美香」

「あぁぁぁぁっ、いいわ・・きて・・出して、中に出して」

彼は中だしはせずに、私のお腹に欲望の白濁液をたっぷりと放った。私は喘ぎと共に背中をのけ反らせ、脚を痙攣させながら何度目かも分からない絶頂に達した。

アナルプレイを終えた後、私たちは口直しに優しい甘さを求めるように、ただ互いの体温を確かめ合う穏やかなセックスをした。激しかった分だけ、肌に触れる彼の優しさが痛いほどに胸に沁みる。こうして、夢のように甘く、そして罪深い快楽の一日がまた終わろうとしていた。

*********
(大好きよ・・Iくん)

心の中だけで何度も反芻するその言葉には、決して声には出せない哀しみが滲んでいた。背徳と愛情、支配と信頼、そして抗えない欲望と深い罪悪感。その狭間で揺れ動きながら、私たちはいくつもの秘密の午後を積み重ねてきた。

けれど、彼の腕の中で満たされれば満たされるほど、「関係の終わり」という冷たい予感が足元に忍び寄る。これが本当の愛じゃないという事実。暮れゆく部屋の静寂の中で、私は彼の背中にそっと額を押し当て、いつか来る別れの恐怖に静かに涙をこらえていた。

私たちが共に溺れた背徳と欲望に塗れた秘密の午後。そこに誘い込んだのは私。だから、彼をこの日陰の場所へ永遠に縛り付けておくことは、愛ではなく単なる私のエゴイスティックな執着にすぎない。

そもそも、彼にとは大人の割り切った肉体関係という極めてドライな関係にすぎない。この感情は脆く、いつかはくずれさる。その時には、本来あるべき彼の日常へ、彼を帰さなければならない。私が彼の未来と心を完全に壊してしまう前に、私から悪者になって、この手を離すこと。それが、秘密の時間を重ねる中で私たちが問い続けた「彼への私への気持ち」に対する、私なりの答えだと思う。
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