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GRATEFUL & GIFT
第1章 危険なクラブ合宿
ほっとしたように、充輝先輩が肩の力を抜いた。

「かなり溜まってるみたいなんだ」

つらそうに微笑んで、私の頭をくしゃりと撫でてくれる。その仕草に胸が締めつけられるように痛む。

私のせい、なんだ。

化膿して腫れてるんじゃないって思っていたけれど、膿が溜まっているのは間違いみたいで、体が熱く疼いているのもきっとそのせいで、
先輩たちは私のために頑張ってくれているのに、勘違いして困らせてしまった。

申し訳なくて恥ずかしくて俯いていると、充輝先輩がまた顔を覗き込んできた。

「指よりも長いものだったら奥から掻き出せると思うんだ。入れてもいい?」

"指よりも長いもの"が何かも分からないまま何度も頷いた。

先輩たちは私を傷つけたりしない。
いつも全力で守ってくれるし、さっきみたいに私の間違いも正してくれる。

先輩たちは、いつも優しい。

だから、怖がる必要なんてない。

それでも、ほんの少し不安だけれど。
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