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GRATEFUL & GIFT
第2章 冬が終わる前に
「ヒロ兄ちゃん…、」
千里は唇を離すと不安げに見上げてきた。刹那目を伏せて、また浩人を見つめる。
おずおずと背中に回された小さな手が、浩人を包み込もうと優しく抱き締める。
「……ごめんね」
「えっ?」
「あの時のこと、ずっと謝りたかたったの」
浩人は首を傾げようとしてすぐに、四年前のことだと思い至る。
「あれは、ちぃが謝ることじゃないよ。悪いのは俺だから」
俺が自分を抑えられなかったから。
そう続けようとした浩人に、千里はそっと首を横に振る。
「妹みたいに思われてるのが嫌で…だから、すごく嬉しかったの。……なのに怖くなって、」
「ちぃ…、」
「…ごめんね」
込みあげる想いに息苦しくなり、浩人は酸素を求めるように千里の唇に覆い被さった。深く、深く舌を絡ませ合い、千里の中から指を引き抜いて華奢な体を貪るように強く抱き寄せる。
「…っん、……もう怖くないよ?」
キスを止めると千里が恥ずかしげに囁いた。
千里は唇を離すと不安げに見上げてきた。刹那目を伏せて、また浩人を見つめる。
おずおずと背中に回された小さな手が、浩人を包み込もうと優しく抱き締める。
「……ごめんね」
「えっ?」
「あの時のこと、ずっと謝りたかたったの」
浩人は首を傾げようとしてすぐに、四年前のことだと思い至る。
「あれは、ちぃが謝ることじゃないよ。悪いのは俺だから」
俺が自分を抑えられなかったから。
そう続けようとした浩人に、千里はそっと首を横に振る。
「妹みたいに思われてるのが嫌で…だから、すごく嬉しかったの。……なのに怖くなって、」
「ちぃ…、」
「…ごめんね」
込みあげる想いに息苦しくなり、浩人は酸素を求めるように千里の唇に覆い被さった。深く、深く舌を絡ませ合い、千里の中から指を引き抜いて華奢な体を貪るように強く抱き寄せる。
「…っん、……もう怖くないよ?」
キスを止めると千里が恥ずかしげに囁いた。