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GRATEFUL & GIFT
第2章 冬が終わる前に
ジーンズに拘束された自分のものが限界を訴えて暴れようとしている。今すぐ千里の中に入って自身を解放させたかった。

欲望に視界が霞み、そのくせ千里の潤んだ瞳や濡れた唇、白い首筋、僅かに捲れ上がったセーター、自分の手を飲み込むように乱れたスカートとタイツ……そう言ったものだけは異様なほど鮮明に見えている。

千里の甘い香りに、喉の渇きが一層ひどくなる。

絡まり合う唇と舌が、指を包み込みきつく締めつける千里の中が、服越しに重なる体が、浩人の体に焼きついて全身が熱くたぎる。


もう……、

我慢出来ない。


ベルトに手をかけ、それでも浩人は躊躇った。

いつ誰が来るかも分からない境内でやろうとしているからではない。

何度も愛し合ってきているのに、千里が自分を受け入れてくれていると頭では理解しているのに、千里を貫く行為にどうしても疚しさを覚えてしまうのだ。

「ちぃ……、」

……ごめん。

浩人は息を飲み込んで、心の中で謝罪の言葉を呟く。
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