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お題小説第5弾「Dear Daddy…」
第1章 Dear Daddy…
☆☆☆
6月
梅雨明けは程遠いし、先週なんか台風が2つも来た。
お天気、すごい心配だったけれども、
日頃の行いがいいのかな、
『今日』はスッキリと晴れ渡っていた。
「おめでとう!更紗!」
「更紗〜、こっち、こっち!」
お友だちがこぞって手を上げている。
ブーケトス
そういや、さくらに、
こっちに投げろと言われてたっけか?
そう、『今日』はあたしの結婚式だ。
隣には、銀色のタキシードに身を包んだ、
あたしの旦那さまがいる。
就職して、最初に配置になった部署の先輩だ。
仲良くなって、交際をして、
恋をして…そして、結婚…することができた。
わいわいと集まる会社の同僚、学生時代からの友人、
親族は旦那様のほうばっかり。
そんな大勢の人達からちょっとだけ離れて、
『お父さん』がこっちを見ていた。
咥えタバコで、ポケットに手を突っ込んで、
いつもどおりのダラッとした感じだったけど、
とても優しい目をしていた。
式の前に少しだけ、『お父さん』と話す時間があった。
「行ってくるね」
「ああ」
相変わらずのぶっきらぼう。
「へへ…ありがとうね…
育ててくれて…」
「ん、ああ…」
返事はそれだけだった。
じゃあ行くからと、化粧室へと向かおうとするあたしに、
『まあ、なんだ…』
後ろから、『お父さん』の声が追いかけてきた。
『ズルして、娘の父親ができた…
そんな感じだったよ…』
そして、ポツリと言った。
『ありがとう…更紗』
お父さん、今のあたし、
すごく、すごく幸せだ。
一時はどうなるかと思ったけど、
(あの日、あの時、あたしを迎えに来てくれたときからさ…)
ぽーん、と、あたしは大きくブーケを投げる。
ブーケはさくらの頭上を越え、大きく飛んでいく…
(お父さんは…)
ぽん、とブーケがその人の胸にキャッチされる。
それを見て、オロオロとちょっと戸惑った顔をしている。
ふふっとあたしは笑った。
結婚式に来てくれた皆が、その人に一斉に目を向けた。
(あたしの、ヒーローだったよ!)
「おとーさーん!!
幸せになって〜〜〜〜!」
あたしのブーケを受け取っちゃったんだ。
次は、ほら、そっちの番…だよ?
ね、お父さん…
6月
梅雨明けは程遠いし、先週なんか台風が2つも来た。
お天気、すごい心配だったけれども、
日頃の行いがいいのかな、
『今日』はスッキリと晴れ渡っていた。
「おめでとう!更紗!」
「更紗〜、こっち、こっち!」
お友だちがこぞって手を上げている。
ブーケトス
そういや、さくらに、
こっちに投げろと言われてたっけか?
そう、『今日』はあたしの結婚式だ。
隣には、銀色のタキシードに身を包んだ、
あたしの旦那さまがいる。
就職して、最初に配置になった部署の先輩だ。
仲良くなって、交際をして、
恋をして…そして、結婚…することができた。
わいわいと集まる会社の同僚、学生時代からの友人、
親族は旦那様のほうばっかり。
そんな大勢の人達からちょっとだけ離れて、
『お父さん』がこっちを見ていた。
咥えタバコで、ポケットに手を突っ込んで、
いつもどおりのダラッとした感じだったけど、
とても優しい目をしていた。
式の前に少しだけ、『お父さん』と話す時間があった。
「行ってくるね」
「ああ」
相変わらずのぶっきらぼう。
「へへ…ありがとうね…
育ててくれて…」
「ん、ああ…」
返事はそれだけだった。
じゃあ行くからと、化粧室へと向かおうとするあたしに、
『まあ、なんだ…』
後ろから、『お父さん』の声が追いかけてきた。
『ズルして、娘の父親ができた…
そんな感じだったよ…』
そして、ポツリと言った。
『ありがとう…更紗』
お父さん、今のあたし、
すごく、すごく幸せだ。
一時はどうなるかと思ったけど、
(あの日、あの時、あたしを迎えに来てくれたときからさ…)
ぽーん、と、あたしは大きくブーケを投げる。
ブーケはさくらの頭上を越え、大きく飛んでいく…
(お父さんは…)
ぽん、とブーケがその人の胸にキャッチされる。
それを見て、オロオロとちょっと戸惑った顔をしている。
ふふっとあたしは笑った。
結婚式に来てくれた皆が、その人に一斉に目を向けた。
(あたしの、ヒーローだったよ!)
「おとーさーん!!
幸せになって〜〜〜〜!」
あたしのブーケを受け取っちゃったんだ。
次は、ほら、そっちの番…だよ?
ね、お父さん…

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