この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
パートタイマーの淫乱人妻・美香~主婦の仮面を脱ぐ午後
第2章 熟れる体~不倫という劇薬
*********
(薬局にて)
ロッカーから取り出した白衣を纏い、長い黒髪をアップで纏める。唇にグロスを引き、ディオールの香水を軽く振りかけてから休憩室を出る。
調剤室に漂う空気感は、一瞬にして私から「主婦」という仮面をはぎ取ってくれる。パタパタと音を立てながら行きかう白衣の男女達、棚に並ぶ多くの薬、そして種々の機械の駆動音。それらは私にとって、大事ではあるが退屈な家庭から逃れ出るための大切な場所となっていた。
今日も亮介が白衣の袖をまくり上げ、棚から薬をピッキングする姿が目に入るたび、胸の奥でトクトクと不規則な鐘が鳴る。
(だめ……職場では、私はただの頼れるパート薬剤師。それ以上でも、それ以下でもないはずなんだから)
私は心の中でそう自分に言い聞かせ、白衣の襟元をそっと正した。彼が私に向ける視線の中に、ただの先輩薬剤師を見る気持ちとは別の情熱が混ざっていることには、とうに気づいている。けれど、一度調剤室に入れば、私は白衣を着た「大人の女性」として振る舞わなければならない。
そう思い定めていた私の平穏を、あけすけに切り裂いたのは後輩事務員の朱音だった。
「ねえねえ中野く~ん! この薬のピッキング、合ってるか監査してくれません? 」
甲高い声とともに、朱音が亮介の腕にぴったりと自分の胸を押し当てるようにして覗き込んだ。独身、彼氏なし、恋愛至上主義。自分の若さと色香を武器にすることを何ら躊躇わない彼女は、あからさまに亮介を狙い始めていた。
「あ、はい……えっと、朱音さん、ちょっと近いです……」
亮介は耳まで真っ赤にして戸惑い、調剤ボックスに拾われた数種類の薬と処方箋を照らし合わせている。処方箋の裏に貼り付けられた調剤録にボールペンでチェックを入れる右手が小さく震えている。その純情な反応がまた朱音の女心をくすぐるらしい。
「近かった~? ごめんね。ねえ、明日は13時でシフト上がりでしょ。よかったら、一緒に京橋あたりに飲みに行かない? 私、美味しいイタリアンのお店知ってるの!」
(薬局にて)
ロッカーから取り出した白衣を纏い、長い黒髪をアップで纏める。唇にグロスを引き、ディオールの香水を軽く振りかけてから休憩室を出る。
調剤室に漂う空気感は、一瞬にして私から「主婦」という仮面をはぎ取ってくれる。パタパタと音を立てながら行きかう白衣の男女達、棚に並ぶ多くの薬、そして種々の機械の駆動音。それらは私にとって、大事ではあるが退屈な家庭から逃れ出るための大切な場所となっていた。
今日も亮介が白衣の袖をまくり上げ、棚から薬をピッキングする姿が目に入るたび、胸の奥でトクトクと不規則な鐘が鳴る。
(だめ……職場では、私はただの頼れるパート薬剤師。それ以上でも、それ以下でもないはずなんだから)
私は心の中でそう自分に言い聞かせ、白衣の襟元をそっと正した。彼が私に向ける視線の中に、ただの先輩薬剤師を見る気持ちとは別の情熱が混ざっていることには、とうに気づいている。けれど、一度調剤室に入れば、私は白衣を着た「大人の女性」として振る舞わなければならない。
そう思い定めていた私の平穏を、あけすけに切り裂いたのは後輩事務員の朱音だった。
「ねえねえ中野く~ん! この薬のピッキング、合ってるか監査してくれません? 」
甲高い声とともに、朱音が亮介の腕にぴったりと自分の胸を押し当てるようにして覗き込んだ。独身、彼氏なし、恋愛至上主義。自分の若さと色香を武器にすることを何ら躊躇わない彼女は、あからさまに亮介を狙い始めていた。
「あ、はい……えっと、朱音さん、ちょっと近いです……」
亮介は耳まで真っ赤にして戸惑い、調剤ボックスに拾われた数種類の薬と処方箋を照らし合わせている。処方箋の裏に貼り付けられた調剤録にボールペンでチェックを入れる右手が小さく震えている。その純情な反応がまた朱音の女心をくすぐるらしい。
「近かった~? ごめんね。ねえ、明日は13時でシフト上がりでしょ。よかったら、一緒に京橋あたりに飲みに行かない? 私、美味しいイタリアンのお店知ってるの!」

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


