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真夏の熟果-裂けて堕ちた柘榴の赤い実
第2章 海水浴場

「口では違うといいながら、ガン見してんじゃん」


鈴木と名乗った男が言いながら、私の方に近づいてきた。

5mほど離れていたのに、もう、目の前1mほど。

櫻井と名乗った男も、同じくらいまで近づいてきた。


「そ、それ以上、近づかないで」


恐怖を感じて制止したわ。


「見たいんだろ」


櫻井と名乗った男が、そう言ってニヤッと笑った。

二人は話しながら、距離を詰めて、私が再び海に走り出さないように警戒していた。

私も話を聞くふりをしながら、呼吸を整え、二人の隙を狙っていた。

海に逃げこめれば、泳ぐ速さだけなら勝てる。

サーフパンツでは泳ぐのには適していない。

それに、二人とも泳ぎが得意とは思えなかった。

泳げるというだけ。あとは、若さ。

何かのスポーツはしている様子で、体力は無尽蔵に近かった。

見た目からの推測では、20歳前後。

一番、体力が充実する年代。

勝機は、海に逃げこみ、一気に差を広げ、

体力的にではなく、精神的にダメージを与える事。

ただ、それは一度、失敗していた。

私自身、プールで泳ぐことには慣れていたけど、

波のある海で泳ぐことに慣れていなかった。

でも、勘は掴めたような気がしていた。

しかし、二人は海に私が逃げ込むことを警戒していて、隙ができない。

大きいのは男根だけではなかった。リーチも長い。

それに、下半身がしっかりしていて砂浜での歩行にも慣れている感じがした。

二人の間を中央突破、もしくは、右か、左を迂回。

距離を考えていた。

二人が詰める間合い。

後退すればするほど、波打ち際から離れる。

波打ち際までの距離は6mほど。中央突破なら、その距離。

迂回すると、10mを超える。

二人のリーチを考えると…。
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