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監禁願望の女
第10章 監禁生活Ⅰ
自ら指を這わせたばかりの縄痕に、今度は麻縄そのものが、同じ場所を擦っていく。ざらついた感触に重なったのは、暗い牢の中でもがいた体の記憶。それでも最後には、男へすべてを預けてしまった記憶だった。

弥生は息が荒くなるのを隠すこともせず、男の手と縄の動きを目で追っていく。

男の手が素早く返るたび、麻縄がシュルシュルと音を立て、細い両手首へ絡みついていく。麻色の縄は途切れることなく同じ場所を巡り、あっという間に幅のある帯となって手首を覆った。

その滑らかな重なりを見つめているうちに、弥生の中で、ソフトクリームがねじれながら幾重にも重ねられていく絵が浮かんだ。

男の指が、縄を引いた。

ぎゅっ、と重なった麻縄が弥生の両手首を締めた。

「アァ……」
弥生は、体まで絞られるように身をくねらせていた。

瞬く間に縄に手首を包まれ、抗えない力で一つに束ねられる。その手際を見ていると、男にとって弥生の自由を奪うことなど、ソフトクリームを形よく重ねるのと同じくらい、簡単なことなのかもしれなかった。

そう思った途端、弥生の指先から力が抜けた。跪いた体を支えていた両膝も、続けて力を失っていく。揃えた膝を残したまま、膝から下が左右へ開いた。その間へ腰が落ちていく。裸のお尻が、冷たい床へ沈んだ。

裸のお尻が冷たい床へ沈んでも、男は両手首を包む縄を離さなかった。そのまま弥生の手を高く引き上げる。

「ンッ……」

床へ座り込んだ体から、両腕だけがまっすぐ伸ばされた。弥生は背を反らし、引き上げられる両手につられて体まで伸びていた。顔を上げられず、男の足元を見つめるだけだった。
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