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監禁願望の女
第5章 牢
男は弥生を抱きかかえ、神棚へ向き直り、軽く一礼した。そして一歩、二歩と前へ進んだ。
床板が、ギギ……と軋んだ。
目の前にあるのは、古びた板壁だった。しかし、よく見れば板の継ぎ目が不自然なほど均一に揃っていた。男は壁へ肩を当て、そのまま奥へ押していく。ぐっと力を込めると、板壁は鈍い音を立てながら奥へ沈み、重さに抗うように、ゆっくりと右側へ回転していった。開いた壁の向こうから流れ出した冷気が、弥生の頬をそっと撫でた。
その冷たさに反応し、弥生はうっすらと目を開けた。
暗闇へ沈んでいく石段の入口が見えた。
男は弥生を抱いたまま入口をくぐり、壁のスイッチを押した。
石段の先で、裸電球がひとつ灯った。
男は一段、一段、足元を確かめるようにゆっくりと降りていった。
弥生は抱きかかえられ、重い頭を持ち上げることもできず、男の右腕の外へだらりと垂らしていた。石段を下りるたびに体が小さく揺れ、その足取りだけが、自分がさらに深い場所へ運ばれていることを伝えていた。
やがて男が石段を下りきると、弥生は片方の肩を下にして、板の上へ横たえられた。
目の前には、石垣のように組まれた壁があった。一つ一つの石は人の顔よりも大きく、それらが隙間なく積み上げられていた。弥生の体が仰向けになると、頭上には太い梁と角材が格子状に組まれていた。
弥生は男に上体を起こされ、体の向きを変えさせられた。その視界の先にあるものを認めると、薄く開いていた彼女の目が、次第に大きく見開かれていった。
床板が、ギギ……と軋んだ。
目の前にあるのは、古びた板壁だった。しかし、よく見れば板の継ぎ目が不自然なほど均一に揃っていた。男は壁へ肩を当て、そのまま奥へ押していく。ぐっと力を込めると、板壁は鈍い音を立てながら奥へ沈み、重さに抗うように、ゆっくりと右側へ回転していった。開いた壁の向こうから流れ出した冷気が、弥生の頬をそっと撫でた。
その冷たさに反応し、弥生はうっすらと目を開けた。
暗闇へ沈んでいく石段の入口が見えた。
男は弥生を抱いたまま入口をくぐり、壁のスイッチを押した。
石段の先で、裸電球がひとつ灯った。
男は一段、一段、足元を確かめるようにゆっくりと降りていった。
弥生は抱きかかえられ、重い頭を持ち上げることもできず、男の右腕の外へだらりと垂らしていた。石段を下りるたびに体が小さく揺れ、その足取りだけが、自分がさらに深い場所へ運ばれていることを伝えていた。
やがて男が石段を下りきると、弥生は片方の肩を下にして、板の上へ横たえられた。
目の前には、石垣のように組まれた壁があった。一つ一つの石は人の顔よりも大きく、それらが隙間なく積み上げられていた。弥生の体が仰向けになると、頭上には太い梁と角材が格子状に組まれていた。
弥生は男に上体を起こされ、体の向きを変えさせられた。その視界の先にあるものを認めると、薄く開いていた彼女の目が、次第に大きく見開かれていった。

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