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監禁願望の女
第7章 生贄Ⅰ
先ほど足音の聞こえた方角へ、目隠しに覆われた顔を向けたまま、そこに男がいるという安堵へ縋っている。次の足音か、声が聞こえるのを待ち、弥生は乱れた呼吸を抑えて暗闇の向こうへ耳を澄ませた。
だが、男は何ひとつ音を立てなかった。
声も足音も消えた暗闇の中で、弥生は男のいるはずの方角へ顔を向け、次の気配を待っていた。
その顎の下へ、何か硬いものが、ふいに触れた。
「ンッ……!」
弥生の体が大きく跳ねた。両肩が持ち上がり、目隠しに覆われた顔が咄嗟に動こうとする。
けれど、顎の下へ添えられた先端は離れなかった。
何に触れられているのか分からない。男がどこから自分を見ているのかも、これから何をされるのかも分からない。
弥生は浅い息を詰め、顎を震わせた。暗闇の中では、正体の知れない硬い先端だけが、逃れようとする顎を静かに捉え続けていた。
男は強く押し込むことはせず、顎の下へ触れた竹の角度を、ゆっくりと上へ傾けていった。
硬い先端が動いた途端、弥生の肩が跳ね、上体がくの字に揺れた。腰が板の上を滑り、背後へ繋がれた両腕が格子の方へ引かれる。遅れて麻縄がぴんと張り、逃げかけた体をその場へ引き戻した。
「ン……ッ」
竹は離れなかった。
だが、男は何ひとつ音を立てなかった。
声も足音も消えた暗闇の中で、弥生は男のいるはずの方角へ顔を向け、次の気配を待っていた。
その顎の下へ、何か硬いものが、ふいに触れた。
「ンッ……!」
弥生の体が大きく跳ねた。両肩が持ち上がり、目隠しに覆われた顔が咄嗟に動こうとする。
けれど、顎の下へ添えられた先端は離れなかった。
何に触れられているのか分からない。男がどこから自分を見ているのかも、これから何をされるのかも分からない。
弥生は浅い息を詰め、顎を震わせた。暗闇の中では、正体の知れない硬い先端だけが、逃れようとする顎を静かに捉え続けていた。
男は強く押し込むことはせず、顎の下へ触れた竹の角度を、ゆっくりと上へ傾けていった。
硬い先端が動いた途端、弥生の肩が跳ね、上体がくの字に揺れた。腰が板の上を滑り、背後へ繋がれた両腕が格子の方へ引かれる。遅れて麻縄がぴんと張り、逃げかけた体をその場へ引き戻した。
「ン……ッ」
竹は離れなかった。

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