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監禁願望の女
第7章 生贄Ⅰ
弥生は目隠しの深い闇の中で顔を左右へ振り、息を詰まらせながら、どこへ消えたかも分からない男の気配を探し続けていた。鼻から吐き出される熱い息は次第に乱れ、縄に挟まれた胸元の白絹が、浅い呼吸のたびに細かく波打った。
そのとき——すぐ間近で、床板が重く軋んだ。
男が一歩だけ、弥生の方へ踏み出していた。
「ンッ……!」
弥生の身じろぎがぴたりと止まり、目隠しに覆われた顔が、吸い寄せられるように足音の方角へ向けられた。
やがて胸から、ふうっと長い息が抜けた。緊張で持ち上がっていた両肩もゆっくりと下がり、縄に包まれた体から余計な強張りがほどけていく。
男はまだ、弥生を置いて去ってはいなかった。その安堵すら見透かされまいと隠すように、弥生は唾液を含んだ猿ぐつわの結び目を、そっと噛みしめた。
男は何も告げず、板の上に置かれていた細い竹の棒を手に取ると、その場で立ち上がった。
男が竹を手にしたことを、弥生は知らなかった。
そのとき——すぐ間近で、床板が重く軋んだ。
男が一歩だけ、弥生の方へ踏み出していた。
「ンッ……!」
弥生の身じろぎがぴたりと止まり、目隠しに覆われた顔が、吸い寄せられるように足音の方角へ向けられた。
やがて胸から、ふうっと長い息が抜けた。緊張で持ち上がっていた両肩もゆっくりと下がり、縄に包まれた体から余計な強張りがほどけていく。
男はまだ、弥生を置いて去ってはいなかった。その安堵すら見透かされまいと隠すように、弥生は唾液を含んだ猿ぐつわの結び目を、そっと噛みしめた。
男は何も告げず、板の上に置かれていた細い竹の棒を手に取ると、その場で立ち上がった。
男が竹を手にしたことを、弥生は知らなかった。

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