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素敵な笑顔
第22章 詩 不思議な子
おばあちゃんは、進行性の脳の病気だった。
完治の見込みはなく、できることと言えば、
対処療法で進行を遅らせるくらいのもの。
小脳だか脳幹だかが萎縮して、とか、
自律神経がどうのこうのとか、
一応医者からの説明を聞いたけど、
聞いたところであたしになにができるだろう、
という気持ちが強くて、あまり覚えていない。
治らないなら治療しないわ。だって無駄でしょう?
そう言い張るおばあちゃんを説得するために、
あたしが送り込まれた。
孫の言うことなら聞くかもしれない、
という目論見があったみたいだけど、
あたしにはおばあちゃんを説得できる自信なんか
これっぽっちもなかった。
おばあちゃん、長生きしたくないの?
あたしは聞いた。
長かった夏がようやく終わりの兆しを見せ始めたころで、
夜になると風が涼しく吹き抜けるのが
嬉しかったのを覚えている。

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