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素敵な笑顔
第24章 詩 後日譚 あたしのもの
 エントランスで優子さんの部屋番号を押す。
すぐに優子さんと繋がる。
オートロックを解除してもらい、部屋に向かう。

「こんにちは」

 いつも通りの顔でいつも通りの挨拶をしたのに、
優子さんは怪訝そうな顔をした。

「なんなの? めんどうな話は嫌よ」

 勘のいいひとだ。
黒い細身のジーンズに、白いセーター。
髪は後ろで無造作にひとつにまとめられている。

「優子さんに話があってきました」

「なに? 別れ話なの?」

 察してくれたのなら話は早い。
そうです、とあたしは言い、
好きなひとができた旨、別れてほしいと切り出した。

「ふーん」

 あたしの話を聞き終えたあと、優子さんは言った。
表情の読めないひと。
怒っているのかどうかさえ、わからない。
ふーん、と言ったきり、なにも言わない。
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