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素敵な笑顔
第27章 音 後日譚 笑顔の絶えない家庭
 詩子さんを初めて見たとき、
どこかで出会っている気がした。
そのあとすぐに、
詩子さんがおばあちゃんにもらったドールにそっくりだと気付き、
だから出会っている気がすると思い込んでいた。
でもそうじゃない。
きっと、それだけじゃないんだ。

 たぶんわたしは、知っていたのだ。
昔から、詩子さんのことを。

 そしてわたしは、知っているのだ。
これからの、この先の、
未来の詩子さんのことも。

「彩音、愛してる。改めて言うわ。
あたしと結婚しましょう」

 今日、こうしてプロポーズしてくれることも。

「どうしてそのこと、
わたしの実家に行く前に言ってくれなかったんですか?」

 聞いたけど、答えはわかっている。
わたしは、知っている。

「プロポーズしたら、
彩音は泣いて喜んでくれるってわかってたの。
その涙を、お義母さんにも見てもらいたかったの。
だからよ」

 いや違ったわ。
てっきり、単純にサプライズプロポーズかと思っていた。
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