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素敵な笑顔
第8章 詩 記憶:修学旅行
 ……わかってるよ。
絶望的ってことぐらい、
言われなくてもちゃんとわかってる。
だからもう許して。
もういじめないで。
もう黙ってて。

 紗絵の顔を見ることさえつらくなって、
あたしは重い体を起き上がらせた。
紗絵を起こさないように、そっと布団から抜け出す。
トイレで汚れた手を洗う。
鏡に映るあたしの顔。
いやらしい、穢らわしい、
泥まみれの汚れきった顔。

 どうしてこんな性質に生まれついてしまったのだろう。
男のひとを好きになれたら、どんなに楽だろう。
どんなに未来は明るいだろう。

 あー、なんかもう、やだなぁ……

 声に出して言ってみたけど、
なんの慰めにもならなかった。
トイレの小さな窓から外を眺めてみる。
外は裏山になっていて、街灯もなく真っ暗だった。
それがあたしの未来を暗示しているようで、
死にたくなった。
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