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第25章 M Lesson ９回目

目を細め、綺麗なヘーゼルが艶っぽく揺らめく…

「はうっ！」

思わず目を閉じると

「琴海様！大丈夫ですか？」

余計、顔を近付けてきた！

ひぃぃぃぃっ！
来ないで！来ないで！

相変わらず、自分の美貌の破壊力が分かってない人だよ〜！
レッスン前に、鼻血が出そうです。

「だだ大丈夫です！！」

犬が水を弾くみたいに頭をプルプル振ると…

ガシッ！

頭を掴まれた。

「ひゃっ！」

「クス…琴海様、余り頭を振りますと目眩が起きてレッスンに支障をきたしてしまいますよ…」

「は…はい…」

端から見ると、なんて滑稽な状況だろう。

「お茶淹れて参りますので…ソファーにお掛けになってて下さい…」

クスクス微笑みながら、ヤナセはお茶の用意をしに行った。

一人ぼっちになり、いそいそとソファーに座って膝に手を載せ畏る。

「はぁ…いかん…いかん…」

今はヤナセは『ラブカル講師』なんだ…。

でも…
今まで知り得なかったヤナセの素性に、全く意識しないと言ったらまだ完全には無理で…

「ラブカルレストラン…楽しかったな…」

これから先…
皆で楽しく講師として過ごせたら…

そう思うのは…

贅沢な夢なんだろうな…。