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ラブカルチャースクール 2
第25章 M Lesson 9回目
カチャカチャ…

ヤナセがトレーにカップとティーポットを載せてきて

「本日はキャラメルフィグです…」

また珍しい名前だな…。

長い指を綺麗に揃え、ティーポットの蓋を押さえカップに注ぎながら、ヤナセは紅茶の説明をしてくれる。

「キャラメルといちじくがブレンドされております…」

キャラメルの芳ばしい香りが、鼻腔をくすぐる。

「有難うございます…頂きます…」

一口含むと、口の中に濃厚で甘い香りが広がって、更にほろ苦さが少し残った。

「不思議な味だけど…美味しいです」

「お口に合って良かったです…お砂糖を少し多めに入れ、甘めにしてお召し上がり頂くのも美味しいですよ…」

そう言ってニッコリと微笑み、ティーポットをテーブルにおく所作は英国貴族を思わせるほど高貴にみえる。

英国貴族に、会った事はないんだけどね…。

「いつも珍しい紅茶を飲ませて貰って、嬉しいです…毎回ヤナセさんが注文掛けてくれてるんですよね?」

前に茶葉は受付担当が用意すると聞いた筈…。

「えぇ…でもカタログを見るのも楽しいですし、グループ会社で卸もございますので…」

「はぁ…卸もあるんですね…」

手広くやってるな〜社長って誰なんだろう?

「他の生徒さんでも、紅茶に拘りある方は結構居ますから需要もあるんですよ…」

「生徒さんに紅茶の好きな人居るんですね〜」

そんな生徒さんだったら、話しも盛り上がれるかな?

考えるだけでワクワクしてきた。

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