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ラブカルチャースクール 2
第26章 Lesson 宿題
ワタリは一呼吸置いて、長い脚を組んだまま身体を向き変え、真っ直ぐイーグルアイで見据えてきて

「いや…良かったんじゃないか…」

ドックン…

緊張からか…
喜びからか…

胸の奥が少し熱くなった。

「有難うございます…」

小さく頭を下げると

「本当に…講師になる事が…チビの幸せなのか?」

ドックン!

今度は完全な緊張感が身体に走る。

ヤナセから何か聞いてるのだろうか?

もしかして、次のレッスンはワタリで、申し送りに何か書いてあったのか?

色んな憶測が頭の中を駆け巡っていく。

でも…誰に何を言われても…

「はい…そう確信してます!」

キッパリと言い切れる。

「そうか…ならいいが…」

なんだろう…
すこし含みを感じるが、ワタリにとってはラブカル講師でいることは、『幸せ』ではないの?

「ワタリさんの『幸せ』って…なんですか?」

いつもだったら怖くてこんな事聞けないのに、今は自然と口を衝いた。

「俺の?」

「はい…私は…スクールに通って変われたし…幸せです!講師の皆さんはラブカル講師としての誇りを感じます…それって『幸せ』とはまた違うんですか?」

一気にまくし立てると、ワタリの眉間に皺がくっきりと寄せられる。

しまった…うっかり言い過ぎたかも…。

「あの…これにて…失礼し…」 

「誇りと…幸せか…」

「え…」

自分に問い掛けるかの様に、ワタリは少し目を伏せた。

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