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ラブカルチャースクール 2
第27章 M Lesson 10回目
「ふふ…本当だ…」

リンデンは薄味だったけど、後を引いて一気に飲んでいく。

「琴海様…旦那様とはどのようなお話しを…」

ヤナセが敢えて話題を振ってきて…

ゴックン…

最後の一口を飲み干した。

「はぁ…やっぱり…お話しにならなくて…」

両手でカップを包みながら、今朝の旦那との状況をヤナセに話すと…

「そうですか…中々気難しい方ですね…」

「はぁ…感情表現が下手で…不器用なのは分かるんですが、本音を何も言ってくれなくて…」

項垂れる私に、ヤナセは少し苦笑する。

ワタリは無骨だけど口数が少ないだけだし…
ハヤトも素直じゃないけど、口数は多いからなんとなく察する事が出来る…

旦那はもう地底人だ!
会ったことないけど…。

ヤナセは鉤形にした指を顎に当て、やや伏せたヘーゼルの瞳は睫毛で影を落とし、彫刻の様に固まった。

「ヤナセ…さん?」

考え事かな?
それにしても、考えてる姿も芸術品みたいだな〜!

などと思っていたら、ヤナセはフッと顔を上げて

「琴海様…旦那様のお勤め先を伺っても宜しいですか?」

「あ…はい…」

突然不思議だったけど、きっとヤナセの事だから何か策があるのかもしれない。

旦那の会社名と、分かる範囲で住所を教える。

「畏まりました…有難うございます…」

ヤナセの口元に意味深な笑みが湛えられた瞬間…

プルルルルルル!

内線が鳴った。

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