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第27章 Ｍ Lesson 10回目

「………」

多分これは…『ぎゅうぅ〜』だな…。

チロッとコウセイを見ると、ニコニコで待ち構えてる。

「ぷ…もう〜コウセイさん、ズルイ〜！」

「え〜何が〜！」

「私が拒まないと思ってるでしょ！」

「Yes！」

たく…敵わないなぁ〜。

ゆっくりと両腕を広げると、ガバッと抱き付いてきて

「はぁ〜い！ぎゅうぅぅぅぅ〜！」

スッポリとコウセイの胸に包み込まれる。

スーツ越しでもコウセイの胸は、ポカポカと温かくて…

春のお日様みたいだ。

「ふふ…温かい…」

背中に回した手で、スーツ軽く掴む。

「うんうん…無理しないで…でも精一杯頑張ってね…俺も…ヤナセもセイジも…愉快な仲間たちも…琴ちゃんを待ってるからさ…」

キュン…

コウセイの優しさに、胸の奥がちょっと切なくなった。

「ふふふ…愉快な仲間たちって…皆が聞いたら何か言ってきますよ…」

「言わせとけばいいよ〜そしたら抱き付いて黙らせてやるからさ〜」

「もう…コウセイさんは…」

コウセイに追いかけられて、嫌そうに逃げるハヤトやナツ…
呆れて見てるマサキやヤナセ…
笑顔で止める…セイジ…

そんな光景を想像するだけで、楽しくなる。

いつか…間近で見れる日が来るといいなぁ…。