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第28章 Lesson マッサージ

「ふっ…ひっ…」

唇と唇の隙間から漏れ出す声が、泣き声になってしまう。

チュプン…

唇が離れると、吸い付かれていた膨らみが名残惜しそうにプルっと震えた。

「琴海…」

セイジの大きな両手で頬を挟まれ、切な気な瞳で見つめられる。

「ひっく…いや…止めないで…」

腕をセイジの首に回し、自ら唇を押し付けた。

時間が許される限り、ずっと触れていたい…。

「琴…んんっ…」

セイジの唇を食べるみたいに包み、声を飲み込む。

直ぐ様セイジの腕が背中に回され、軽く上から覆い被さってきた。

頭を支えられながら、強く押し付けられた唇が隙間を割って生温かい舌が挿入される。

口の中を撫でるみたいに、優しく舌で粘膜を摩られていき…

頬の裏…
歯茎…
上顎…

セイジの舌先に象られていく度に、ゾクッと甘い痺れに酔いしれてた。

首にしがみ付いた腕にギュッと力を込めると、抱き締められた腕が身体に巻き付いて、セイジの広い胸に埋めてくれた。

トックン…トックン…トックン…

くっ付いた胸から重なり合う心音のリズムに流されながら、顔の角度変えて…

お互いの柔らかさ…
体温を…

確認するかのように、何度も…何度も…

唇を合わせた。