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ラブカルチャースクール 2
第28章 Lesson マッサージ
「…分かった…宜しく頼む…」
ドアの外から、ヤナセの低めの声が静かに響いた。
カツカツカツ…
ヤナセの遠退いていく靴音が聞こえなくなるまで、セイジはしばらくドアの前に立ち尽くしていた。
精悍な横顔は相変わらず格好良いけど、少し目を伏せた黙って佇む姿が寂しそうに見えた。
「セイジ…?」
恐る恐る声を掛けると、セイジは背筋を伸ばして、目を見開き
「琴海…着替えようか」
いつもの甘い微笑みを湛えて振り向いた。
チクッ…
胸に小さな痛みが刺す…
それに…
「セイジ…延長しちゃダメ…だったの?」
ヤナセの口振りから延長も可能だった気がしたのに…
もう少し一緒にいたくても、セイジ自身に拒否されて切なくなって声が震えてくる。
さっきまであんなに幸せだったのに…
たったこれしきの事で足元がガタガタと崩れていきそうだった。
泣きそうな気持ちを察したのか、セイジが慌てて駆け寄って来て、両手を掴んで引き寄せ胸の中に抱き込む。
「琴海…違うよ…俺だって…」
「セイジ…」
『俺だって』…
その続きは…何?
泣きたくなるのを堪えながら
「明日…朝…早いの?」
「ううん…違う…琴海、仕事帰りだろ…」
「明日休みにしてるもん…」
「はぁ…」
ギュッと抱き締める腕に力が入るが、耳元で吐かれた溜め息に不安を掻き立てられた。
ドアの外から、ヤナセの低めの声が静かに響いた。
カツカツカツ…
ヤナセの遠退いていく靴音が聞こえなくなるまで、セイジはしばらくドアの前に立ち尽くしていた。
精悍な横顔は相変わらず格好良いけど、少し目を伏せた黙って佇む姿が寂しそうに見えた。
「セイジ…?」
恐る恐る声を掛けると、セイジは背筋を伸ばして、目を見開き
「琴海…着替えようか」
いつもの甘い微笑みを湛えて振り向いた。
チクッ…
胸に小さな痛みが刺す…
それに…
「セイジ…延長しちゃダメ…だったの?」
ヤナセの口振りから延長も可能だった気がしたのに…
もう少し一緒にいたくても、セイジ自身に拒否されて切なくなって声が震えてくる。
さっきまであんなに幸せだったのに…
たったこれしきの事で足元がガタガタと崩れていきそうだった。
泣きそうな気持ちを察したのか、セイジが慌てて駆け寄って来て、両手を掴んで引き寄せ胸の中に抱き込む。
「琴海…違うよ…俺だって…」
「セイジ…」
『俺だって』…
その続きは…何?
泣きたくなるのを堪えながら
「明日…朝…早いの?」
「ううん…違う…琴海、仕事帰りだろ…」
「明日休みにしてるもん…」
「はぁ…」
ギュッと抱き締める腕に力が入るが、耳元で吐かれた溜め息に不安を掻き立てられた。