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ラブカルチャースクール 2
第28章 Lesson マッサージ
ヤナセは伸ばした人差し指を目の前に出し、蚊取り線香みたいにグルングルンと回し出した。

「えっ!えぇっ!?」

まさかこれから催眠術で、心の奥底まで覗かれてしまうんでは!!

一瞬セイジの顔が頭に浮かび、慌ててギュッと目を閉じると…

チョン…

指先は、私の眉間を軽く突いた。

「プ…クスクス…琴海様、別に催眠術を掛けたりしませんよ」

はうっ!
また心の中を読まれたぁ〜!

固まってるとヤナセの指先は鼻筋をなぞって、低い鼻先に到達し

「琴海様も…出来ますよ…読心術…」

「へ…私が?」

旦那の気持ちも…
セイジの本音も分かってないんですけど?

「はい…善くよくお相手する方を見て下さい…きっと解って来ますから…」

「善く…よく見る…」

「はい…」

「…分かりました…あ!えっと…その解ったじゃなくて…まだ良く解ってないけど…頑張ります!」

両手をグゥに握って、気合を見せる。

ヤナセは鼻先の指を離して、ニッコリ微笑む。

「はい…流石、琴海様です…」
 
支離滅裂な私の言葉をヤナセはきっと…
『解って』くれたと確信していた。

まだまだラブカル講師には程遠くて…
もしかしたら、人間としてもやっと成長したのかもしれない。

ただ今は…
自分の事の様に親身になってくれる人たちに、本当に応えたいし…
自分もそんな『講師』になるんだ!

セイジが掛けてくれたネックレスを握って…

決意を新たにした。

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