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ラブカルチャースクール 2
第29章 M Lesson 11回目
「う…ふぅ…ナツを…辞めさせないでくださぁぁぁいい!」

感情が昂ぶって、涙が出そうになった。

「琴海様…」

ヤナセは透かさず、ハンカチを取り出して頬に当ててくれ様としたけど…

「だ、大丈夫です…」

いちいち泣いていたら申し訳ない…

きっとここにワタリがいたら、一喝されてしまうだろう。 

唇を噛んで涙を堪える私をヤナセは顔を傾け覗き込み、フッと優しく微笑み掛け…

そっと背中に腕を回して…
胸の中に包み込んだ。

「クス…琴海様…ナツの事をそんなに心配して頂き…有難うございます…」

「ヤナセ…さん…」

私も腕を回していいものか…
遠慮がちに腰回りのジャケットを掴む。

「特別室は…今日のレッスンの事と…今までの補習成果の確認するだけです…」

耳元で落ち着かせる様に囁く、ヤナセの低い声は凄く柔らかくて…

胸の中は凄く…温かい。

いつもほのかに漂う甘めで爽やかな香りが、興奮した神経を落ち着かせてくれる様だった。

力が抜けていくのが解ったのか、背中を包んでいた手が肩に添えられ、少し身体を離される。

ヤナセの顔を見上げると、ヘーゼルの瞳が至近距離で覗き込んできた。

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