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ラブカルチャースクール 2
第29章 M Lesson 11回目
トックン…

ヤナセの言葉一つ…
動作一つが…

心に響く…。

こんな綺麗で、格好良くて…
頭脳明晰で、気遣いも半端なくて…

なのに何でこんなに驕ってないんだろう?

健康診断の時に聞いた話や、メディカルでの身内との会話では、複雑な家庭環境な雰囲気もあったけど…

それでも、こんな完璧な人格が形成されるって…
一回ヤナセ家を見学してみたい。

「琴海様…失礼致します…」

「へ…?」

「ヨダレが…」

「なっ!」

どうやら口を開けながらヤナセに見入ってしまって、ヨダレが垂れていたようだ。

洗って返した筈のハンカチで、口元を拭われる。

「うぅ…すみません…また洗って返しますので…」

ペコペコと頭を下げると、ヤナセは

「いえ…自分で洗いますからお気になさらずとも…」

ヘーゼルの瞳を艶っぽく揺らしながら、ハンカチをしまおうとした。

「わぁぁぁぁ〜!それだけはご勘弁を!」

ヨダレの付いたハンカチをヤナセ様に洗わせる訳にはいきませぬ!

それこそ半泣きで必死に懇願する私に、ヤナセは楽しそうに微笑み

「クス…では、ご返却はいつでもいいので…宜しくお願いします…」 

ハンカチを委ねてくれたけど…

やっぱりヤナセは…

超ドSだと確信した…。

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