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ラブカルチャースクール 2
第30章 M Lesson 教養T-T
教室を出るとヤナセは開口一番に

「琴海様…お化粧室まで少し距離がありますが、大丈夫ですか?」

「は、はいっ!」

通路には誰も歩いている人は居なかったが、スカートにノーパン状態だから気にしてくれているのだろう。

さっきの怒気は微塵もなく、ヤナセはいつもの麗しい微笑みを湛え

「では…参りましょうか…」

「はい…」

一歩先を歩き出した。

カツン…カツン…カツン…

静かな通路には二人の合わさった歩調の響き渡る音が、妙に緊張感を高めていく。

ドックン…ドックン…

なにか言っておきたいんだけど…
なんて言ったら良いんだか…

頭の中でグルグルと無駄に思考だけを巡らせていると

ボフン!

立ち止まったヤナセの背中に、衝突してしまった。

「琴海様!大丈夫ですか?」

ヤナセが咄嗟に屈んで、顔を覗き込んでくる。

「ひゃい…すみません…大丈夫です」

然して高くもない鼻の先が、ちょっと痛くて手で押さえる。

「お鼻…ぶつけてしまいましたか…」

確認するためだろう…

まるでキスするみたいにヤナセは顔を傾けて、ヘーゼルの眼光を至近距離に近付けてきた。

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