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ラブカルチャースクール 2
第31章 Lesson お仕置き
最後にヤナセが、出ようとしたドアに近付いてきて

「琴海様…駅までお送り致します…」

「いえいえ!もう大丈夫ですよ!」

ヤナセの事だから、今日の事を色々気にして言ってくれてるんだろうけど

「少しお話しもしたいので…」

耳元で私にしか聞こえない様に、コソッと囁かれる。

「あ…はい…分かりました…」

「では…参りましょう…」

ヤナセは柔らかく微笑みながら、私の横からスマートにドアを開けてくれた。

カラ〜ン…コロ〜ン…

呼び鈴が静かに響く…。

並びながら歩くと明らかに足のタッパが違うから、ヤナセは私の歩調に合わせてくれる。

「ヤナセさん、お忙しいのにわざわざすみません」

いつも気遣ってくれるヤナセに、申し訳なさが湧いてくると

「クス…いえ本日は…私たちこそ悪ノリし過ぎまして、大変失礼致しました…」

ヤナセは一旦足を止め、深々と綺麗に頭を下げる。 

人通りは少なくても、ただでさえヤナセは目立つ。

オフィス街の道端で、まるで
『謝る貴公子の像』みたいになっていて、通りすがる人が漏れなくガン見して行く。

「ヤナセさん!大丈夫です!楽しかったですから!」

されてる時はテンパっていたけど、今となっては私の事を思ってしてくれたんだと、分かって嬉しく思えた。

「本当ですか…でしたら良かったです…」

頭を少し上げたヤナセは、サラサラの薄茶の髪の間から上目使いで、ヘーゼルの瞳が覗いていた。

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