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ラブカルチャースクール 2
第34章 Lesson お引越し
「ふ…普通って…どのレベルかな?」

きっとこの握ってるセイジのジャケットも、ブランド物だろうな……あ…

「きゃぁぁぁ〜!セイジごめんね!皺くちゃにしちゃった!」

慌てて縒れた袖を手のひらで伸ばそうとすると

「はははっ!琴海、相変わらず可愛いね!大丈夫だよこれくらい。それよりスタッフを待たせちゃってるから、早く行こうか」

興奮した犬を嗜めるように、頭をナデナデされる。

「ふぅん…」

恥ずかしさと情けなさで、鼻から空気が抜けて、間抜けな音が出た。

鍵はセイジが持っているから、いつまでも被害妄想にハマっている時間はない。

「急ぐよ!」

「うん!」

私たちは引越しスタッフが待っている所に、慌てて走って行く。

警備の人に案内されたエレベーターは引越し用なのか、業者が使うみたいに広かった。

「なんか…マンションのエレベーターじゃないみたい…」

すっかりお上りさん状態で、ボソッと呟くと

「うん…多分、大きい家具を使う人が多いんじゃないかな…荷物運び専用エレベーターだと思うよ」

セイジは少し屈んで耳元に口を近付けて説明してくれたけど、小声だったせいか妙に息が掛り、くすぐったくて背中がゾクゾクしちゃったもんだから…

つい…

「あぁっ…」

スタッフも同乗の中で、変な声を出してしまった。

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