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ラブカルチャースクール 2
第34章 Lesson お引越し
「えぇぇぇっ!私に?」

他に誰か居る訳でもないのに、この状況の流れだけに腰が引ける。

「うん、疲れてないか心配してるみたいだよ」

「そ…そっか…」

でもセイジが引っ越し完了報告した時は、何も言ってこなかったのにな…

ドキドキドキドキドキドキ…

喉元を押さえて、セイジの手から恐る恐るスマホを受け取る。

「もし…もし…」

『琴海様…お疲れの所すみません…お引越し無事に終わられた様で…良かったです…』

耳触りの良い低い声が、鼓膜を撫で上げるみたいに響いた。

姿が見えなくても、妙なフェロモンが漂ってくるヤナセ。

「はい…ヤナセさんの段取りが完璧でしたので、滞りなく終わりました。本当に有難うございました」

スマホに両手を添えて、深々とお辞儀をする。

『クスクス…そんなご丁寧に…』

まるで見られているかの様に笑われてしまった。

いや…やっぱり見ているのかもしれない!

「ヤナセさん!今何処ですか?」

『私ですか?スクールですが…どうかされましたか…?』

「あ…私がお辞儀をしたの…分かってるのかと…」

『クス…何となく…想像ですよ…』

はうぅぅぅっ!
やっぱり分かってるんだ!
ヤナセ様は、なんでもお見通しなんですね!

身体中がスケルトンにされた気分で恥ずかしくなり、無意識に胸を隠してしまった。

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