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ラブカルチャースクール 2
第34章 Lesson お引越し
『す…』の続きは勿論…

『好き』

思考停止と共に、身体もフリーズしてしまい…

ポロリ…

持っていたカップが、手から落ちた。

「わっ!危ない!琴海!?」

「へ…?ひゃっ!きゃぁぁぁ〜!」

テーブルまでの高さは大してないのに、カップが落ちる瞬間がスローモーションに見える。

きゃぁぁぁぁ〜!
ウン万円のカップがぁぁぁ〜!

あぁ…悲しいかな…

こういう時ほど、身体は思う通りに動かないもので…

『ガッシャーーーーンッ!』

カップが割れる映像が、頭の中で展開された……が…

「はぁ…危なかった…」

「ほへ…セイジ…あぁぁぁ〜!」

セイジが滑り込みのようにテーブルに上半身を載せ、伸ばした手の先にカップをキャッチしてくれていた。

「はは…セーフだったぁ〜」

流石のセイジも苦笑いして、冷や汗を掻いている。

キュン!
セイジ…頼りになる〜!

「ご…ごめんね…ありがとう…」

カップをテーブルの安全な位置に置き、体勢を戻しながらセイジは前髪を掻き上げる。

ヤナセほど長くないサラサラの黒髪が額に流れ落ち、毛先が少し掛かった瞳はいつもの優しい眼差しを向け…

「高さはなかったから、欠ける事もなかったとは思うけど…何かあったらショックだよね」

ニコッと微笑む。

ズッキュ〜〜〜ンッ!!

瞬殺された…。

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