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ラブカルチャースクール 2
第34章 Lesson お引越し
回した手に応えるかの様に、セイジの手も優しく背中を摩り始める。

「琴海が講師に向かないとかじゃなくて…俺の覚悟が足らないんだ…」

「覚悟…講師になるのは私だよ?」

湧き上がってくる不安を薄めたくて、ギュッとセイジの身体にしがみ付くと…

トクントクン…

頬にセイジの鼓動が伝わってきた。

「あぁ…琴海は…ヤナセに女性講師の仕事内容を聞いたかな?」

ドックン!

今度は私の鼓動が跳ねる。

女性講師が大勢の男性講師の練習相手をしなきゃいけないのを気にしてくれてるんだ。

「う…ん…聞いた…でも頑張るよ!」

だって、これしかセイジと一緒になれる可能性がないんだもん!

「うん…琴海は…そう言うと思った…いつも無茶するから…」

声を少し震わせながら、抱き締める腕に力が込められる。

「セイジ…」

「それに…琴海が講師になるという条件の下で、こうやってヤナセが住んでた部屋に住むのも…俺の覚悟が足らなくてさ…」

「へ…ヤナセの部屋に住むのも?」

私がここに住むのに、なんでセイジが覚悟が必要なんだろ?

あっ!
そっか!!

「セイジ…大丈夫だよ…もう高級な食器は使わないから…」

私は単純に、お皿を割らないかセイジが心配してくれてるんだと思ったら…

セイジの動きが固まって、私の肩に顔を埋めてしばらく動かなかった。

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