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第34章 Lesson お引越し

ガチャ…

恐る恐る…ドアを開けると…

「こらっ！ダメじゃないの〜！」

いきなり怒られた。

目の前にはお洒落な格好をした女性が立っていて

「えっ！？人！？」

私の姿に驚いている。

「あ…今日引っ越してきた者なんですが…」

様子を伺う感じで答えると

「まぁ！ご免なさい！奥に住んでいる者なんですが。子どもがいつもイタズラしてしまって〜！キチンと叱っておきますので！こら〜トモちゃ〜ん！待ちなぁ〜い！！」

こ綺麗な女性は、幼稚園の制服を着た子どもを慌てて追いかけて行った。

「………」

シーン…

パタン…

ドアを閉めて無言でリビングに戻る。

「単純に…マンションの住人の人だったんだね…」

話し声が聞こえて全てを理解していたセイジは、何ともいえない表情を浮かべていた。

「うん…だね…」

ヤナセだと思っていたから、拍子抜けだ。

セイジも気が抜けたのか、立ち尽くしてポリポリと頭を掻いている。

お互い視線を合わせ…

「ははは…」

「えへ…へ…」

苦笑いをしてしまった。