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ラブカルチャースクール 2
第34章 Lesson お引越し
なのに言葉とは裏腹に…
セイジのジャケットの裾を掴んで、名残惜しくしてしまう。
セイジは手を重ねて優しく包み込んで…
「琴海…じゃぁ…行くね」
そっと手は、引き離された。
「あ…」
ズッキン!ズッキン!
胸の痛みが、強くなる。
怖くて顔が上げられないでいると
「琴海、元気でね…無茶したらダメだよ…」
セイジの甘い声が、頭上に降り注がれ…
脚が一歩下がった。
あっ…
セイジ…本当に行ってしまう!
「セイジ!ま、待って!スコーン…せっかくだからスコーン持って行って!」
反射的に理由を付けて、セイジを引き留めようとする自分がいる。
「スコーン…うん…有難う」
ニッコリと微笑み返してくれるセイジの笑顔は、いつのも温かい笑顔で…
却って不安になってしまう。
なんだか私だけ必死になってるのかな…。
さっきまでのセイジの態度がすっかり頭から失念して一人で凹みながら、しょんぼりとスコーンを袋に詰め込んでいく。
セイジは腕を組んで、黙ったまま待っていてくれた。
「はい…お待たせ…出来たら今日中に食べた方がいいかも…」
「うん…お腹空いてるから、きっと食べ切るよ」
「ふふ…ちゃんとご飯も食べてね」
「あぁ…琴海も…」
フワッと柔らかく綻ばせるセイジの笑顔に胸がグッと熱くなって…
涙が溢れそうになった。
セイジのジャケットの裾を掴んで、名残惜しくしてしまう。
セイジは手を重ねて優しく包み込んで…
「琴海…じゃぁ…行くね」
そっと手は、引き離された。
「あ…」
ズッキン!ズッキン!
胸の痛みが、強くなる。
怖くて顔が上げられないでいると
「琴海、元気でね…無茶したらダメだよ…」
セイジの甘い声が、頭上に降り注がれ…
脚が一歩下がった。
あっ…
セイジ…本当に行ってしまう!
「セイジ!ま、待って!スコーン…せっかくだからスコーン持って行って!」
反射的に理由を付けて、セイジを引き留めようとする自分がいる。
「スコーン…うん…有難う」
ニッコリと微笑み返してくれるセイジの笑顔は、いつのも温かい笑顔で…
却って不安になってしまう。
なんだか私だけ必死になってるのかな…。
さっきまでのセイジの態度がすっかり頭から失念して一人で凹みながら、しょんぼりとスコーンを袋に詰め込んでいく。
セイジは腕を組んで、黙ったまま待っていてくれた。
「はい…お待たせ…出来たら今日中に食べた方がいいかも…」
「うん…お腹空いてるから、きっと食べ切るよ」
「ふふ…ちゃんとご飯も食べてね」
「あぁ…琴海も…」
フワッと柔らかく綻ばせるセイジの笑顔に胸がグッと熱くなって…
涙が溢れそうになった。