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ラブカルチャースクール 2
第34章 Lesson お引越し
数分後…

くっ付け合っていたおでこがゆっくりと離れて、目を開けると…

セイジが穏やかに微笑んでいた。

「セイジ…」

「じゃぁ…琴海…俺行くね…」

「うん…」

寂しさは拭い切れないけど、セイジに笑って貰いたかったから…
私も笑って送り出そう…。

駐車場まで見送りたいと言ったら、ここでいいと言われてしまった。

「まだここに慣れてないから、迷子になったらこまるだろう?」

冗談ぽく言われたけど、あり得なくはない。

早速、迷子チワワになる自分が想像できた。

セイジは玄関で靴を履き終わると、私の方に振り向き

「今日は疲れただろうから、早く休んだ方がいいよ」

引越しの手伝いまでして、これから遠方に帰るセイジの方が大変なのに…
最後まで私を気遣ってくれる。

「うん…有難う〜お風呂に入って早く寝るね…セイジも気を付けて帰ってね」

「あぁ…有難う」

まるで仔犬を撫でるみたいに、セイジは親指の付け根で頬を数回触れてきた。

クゥゥゥン…

胸のトキメキも鳴き声みたいになってきている。

「セイジ…本当に…有難う…」

「ははは!余り何も出来なかったね」

セイジは肩を竦めて苦笑いしたけど…

ううん…

貴方が生きてくれているだけで…

毎日、感謝できるんだよ…。

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